ネット速度に関する基礎知識 2022/4

有線接続なのにインターネット速度が遅い!原因と対処法を紹介

投稿日時:2022/04/25(月) 18:39

インターネットの有線接続で思ったような速度が出ない場合、多くは接続機器、端末、回線・プロバイダーのいずれかに起因します。本記事では、接続機器と端末を改善することで有線接続の速度を上げる方法を解説します。

インターネットをWi-Fi接続から有線接続に変更すると、接続の安定性が高まり、通信速度が向上します。しかし、有線LANに切り替えても思ったような速度が出ない場合があります。

本記事では、有線接続なのにインターネット速度が遅いと感じている方に向けて、主な原因と対策を紹介します。回線やプロバイダーを変更する前に、ぜひご覧ください。

有線接続なのにインターネット速度が遅い3つの原因

インターネットの有線接続で思ったような速度が出ない場合、多くは接続機器、端末、回線・プロバイダーのいずれかに起因します。まずは、有線接続の速度が遅くなる主な原因をわかりやすく解説します。

1.接続機器が原因

1つ目は、インターネットと接続するための機器やLANケーブル自体に異常が発生しているケースです。インターネットに接続するための機器には、具体的に以下のようなものがあります。

・ONU:光回線で伝わってきた信号をデジタル信号に変換するための機器 ・モデム:光回線以外で使われるアナログ信号をデジタルに変換するための機器 ・ルーター:ゲーム機やパソコンなど複数の端末をインターネットに接続するための機器

これらの機器の劣化や、端末をつなぐLANケーブルの劣化は回線速度に悪影響を及ぼします。また、LANケーブルの規格が古い場合も、インターネットの速度が遅く感じる原因になります。

2.端末本体が原因

2つ目は、インターネットに接続している端末本体に原因があるケースです。ここでいう端末とは、ゲーム機やパソコンなどを指します。

端末が古くてスペックが不足すると、インターネット接続が遅く感じる原因になります。また、システムソフトウェアやアプリのアップデートを行っておらず、最新のバージョンになっていないことも速度が落ちる原因になります。

さらに、VPNやプロキシなどを誤って設定してしまうと、インターネットの接続に不必要な手順を踏むことになり、遅さを感じてしまうかもしれません。VPN接続が有効になっている場合は切断し、プロキシが設定されている場合は無効にしましょう。

参考:使用するパソコン端末のスペックやOSにより「フレッツ光」の通信速度に影響がありますか。|フレッツ西日本

3.インターネット回線やプロバイダーが原因

3つ目は、インターネット回線やプロバイダーに原因があるケースです。

大勢のユーザーがインターネットに接続する時間帯は回線が混雑し、他の時間帯と比較してインターネットのスピードを遅く感じます。また、集合住宅によくあるLAN配線接続の場合、住民の多くがインターネットを使用していると、回線が混雑してスピードが落ちます。

プロバイダーに障がいが発生し、インターネット速度に影響している場合もあります。プロバイダーの公式ホームページを確認するか、カスタマーサポートに相談するとよいでしょう。

時間帯などにかかわらず、常に回線速度に不満を感じるなら、回線自体のスペック不足が考えられます。次の章で紹介する速度改善の方法を試しても変化がなければ、回線の切り替えを検討しましょう。

有線接続のインターネット速度を上げる4つの方法

インターネット接続が遅い原因が接続機器や端末にある場合、次にご紹介する方法を試すことで速度が改善されることがあります。それでもうまくいかなければ、最後の「プロバイダーや回線を乗り換える」という方法を検討しましょう。

1.接続機器を再起動する

ONUやモデム、ルーターを長時間使用すると本体が熱を帯び、インターネット速度の低下を招きます。接続機器の電源を切って熱を冷まし、再び電源を入れることで速度が回復することがあります。

端末を再起動するには、電源ボタンを落とすか、電源プラグを抜きます。そのまま10分ほど時間を置いて、接続機器が冷えてから電源を入れ直してください。その後、インターネットの速度が改善しているかを確認しましょう。

ONUやモデム、ルーターなどの接続機器は、電源を入れっぱなしにして使うのが一般的なので、どうしても熱を持ってしまいます。設置の際は、熱がこもらないように風通しのよい場所を選びましょう。

2.LANケーブルを交換する

LANケーブルは、椅子で踏む、足で引っ掛けるなど、ちょっとしたことで劣化してしまいます。被膜内部での断線や酸化はインターネットの速度を低下させるため、心当たりがある場合は新しいものと交換してみましょう。

新しいLANケーブルを購入する際は、「Cat.(カテゴリ)」が「Cat.6」以上のものを選びましょう。数字が大きくなるほど安定した高速接続が可能になります。また、LANケーブルの形状もスタンダードやフラットなど各種あるので、用途に合ったタイプを選びましょう。

交換の際には、LANポートへのジャックの接続を確実に行ってください。

3.最新のOSやブラウザにアップデートする

WindowsなどのOSを最新のものにすることで、LANドライバに生じている問題が解決し、インターネットの速度が改善するかもしれません。

LANドライバとは、LAN接続するための装置(ネットワークアダプタ)を制御するソフトウェアのことです。LANドライバだけをアップデートすることもできますが、OSごと最新のものにするほうが簡単で、端末のセキュリティが向上するなどのメリットもあります。

ブラウザのアップデートや、ブラウザにたまっているキャッシュの削除も、インターネットの接続速度を改善するのに有効です。定期的に更新や削除を行いましょう

4.プロバイダーや回線を乗り換える

ここまで紹介した3つの方法を試してもインターネットの速度が改善されない場合、原因はプロバイダーや回線の遅さにあると考えられます。端末を変更しても速度が改善しないなら、通信速度が遅い原因が回線にある可能性がより濃厚になるでしょう。

プロバイダーや回線を乗り換える際は、「IPv6(IPoE)接続サービス」を提供しているところを選びましょう。

IPv6は、回線の利用者が増えてもインターネット速度に影響が出にくいのが特徴で、光回線の実力が発揮されやすい接続方法といえます。

また「ひかりdeネット10G」ではIPv6にも対応しております。詳しくは下記のページよりご確認ください。

なおご自身のインターネット環境が「速い」のか「遅い」のか判断するには、以下の記事が参考になります。気になる人はそれぞれの回線の平均速度と比較してみてください。

インターネット速度の平均について詳しく確認する

まずは接続機器と端末の改善を試みよう

有線接続でインターネット速度が思うように向上しない場合、原因は接続機器、端末、回線・プロバイダーのいずれかにあります。

接続機器や端末の問題解決では、コストはほとんどかからないため、まずは今回紹介した方法を試して様子を見てみましょう。それでも速度が改善しないようなら、回線やプロバイダーの乗り換えを検討することをおすすめします。

インターネット速度についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参照してください。

インターネット速度や計測方法について詳しく確認する

PS4のインターネット速度の目安は?測定方法や改善策も解説

投稿日時:2022/04/25(月) 18:21

PS4(プレステ4)で遊んでいて「ダウンロードが遅い」「ラグる・バグる」と感じることはありませんか?そんなときは、Wi-Fiの通信速度や回線速度を改善することで問題が解決するかもしれません。本記事では、PS4のインターネット速度の目安や測定方法、無料で試せる回線を高速化する方法を解説します。

PS4(プレステ4)で遊ぶ際、ストレスなく楽しむにはどの程度の通信速度や回線速度が目安になるのでしょうか。また、「ダウンロードが遅い」「ラグる・バグる」といった悩みがある場合はどうすればいいのでしょうか。

本記事では、プレステ4のインターネット速度の目安や測定方法について解説します。無料で試せるインターネット速度を改善するための方法も紹介しますので、回線の切り替えを検討する前にひと通り試してみましょう。

PS4のインターネット速度はどれくらいを目安にすればいい?

プレステ4を快適に楽しむために必要なインターネット速度には、次の3つの指標があります。ここではゲームのジャンルによる必要な速度の違いについても説明します。

1.ダウンロード速度

ダウンロード速度とは、インターネット上にあるサーバーからデータを受信する速度のことです。快適なプレイのためのダウンロード速度は、ゲームのジャンルによって異なります。

育成ゲームやRPG、シミュレーションなど、動きの少ないジャンルなら20~30Mbpsもあれば対応できます。一方で、「モンハン」など、動きが激しいアクションゲームなら最低でも30Mbpsは欲しいところです。

さらに動きが激しくなり、参加人数が増える「APEX」のようなゲームなら、70Mbps以上を目安とした速い回線が必要です。ゲームのダウンロードやアップデートを快適にしたいなら、100Mbps以上の速度が理想といえるでしょう。

2.アップロード速度

アップロード速度とは、インターネット上にあるサーバーにデータを送信する速度のことです。プレステ4などのゲームの場合、「移動や攻撃といった自分のボタン操作を相手まで送り届ける速度」と考えることができます。

アップロードの場合はダウンロードほど大容量の通信は必要としません。プレイするゲームにもよりますが、5Mbpsほどあれば困ることはないでしょう。

ただし、リアルタイムでゲームを動画配信したいなら、30Mbps以上のアップロード速度が必要になります。

3.Ping値

ping値とはデータの送受信にかかる時間のことです。プレステ4などゲームをプレイするのに特に重要とされる値で、小さいほどタイムラグが少なくなり、有利にゲームを進めることができます。

ping値はFPSなら「敵を撃ちダメージを与える」という一連の動作に影響します。ping値が小さいほど、「撃つ・ダメージを与える」という動作がスムーズになり、値が大きいと撃ちあいでダメージを一方的に受けてしまう「撃ち負ける」現象が起こります。

快適にプレイするためのping値の目安は30msです。10ms以下ならFPSで撃ち負けることはなくなるでしょう。

ping値について詳しく確認する

インターネット速度の目安について詳しく確認する

PS4のインターネット速度を測定する2つの方法

プレイしたいゲームに必要なインターネット速度がわかったら、現在の環境でどれくらいの速度が出ているかを測定してみましょう。速度を計測するには、プレステ4に搭載されている機能を利用する方法と、測定サイトに接続する方法の2種類があります。

1.PS4のインターネット接続診断で測定する

プレステ4のインターネット接続診断では、以下の方法で速度を測ることができます。

①プレステ4のホーム画面から「本体設定」へ ②本体設定内の「ネットワーク」を選択 ③ネットワーク内から「インターネット接続を診断する」を選択

ただし、プレステ4の接続診断では「ping値」は測定できません。ping値を測定したい場合は、次の方法を試してみましょう。

2.PS4内のWebブラウザからスピードテストする

プレステ4に搭載の「Webブラウザ」から、回線速度が測定できる以下のようなサイトにアクセスしてみましょう。

Speedtest

https://www.speedtest.net/ja

Cloudflare

https://speed.cloudflare.com/

みんそく

https://minsoku.net/

「みんそく」は現在利用中の回線のスピードテストだけでなく、他の回線の平均速度との比較などができるサイトです。インターネット回線の乗り換えの検討に役立つでしょう。

ネット速度と計測方法について詳しく確認する

遅いPS4のインターネット速度を上げる方法7選

ここからは、インターネットの速度をあげる方法を7つ紹介します。無料で行えるものがほとんどなので、まずは気軽に試してみましょう。それでもプレイにストレスを感じるようなら、最後に回線の切り替えを検討しましょう。

1.PS4やONU・ルーターを再起動する

最も簡単に試せるのは、プレステ4の本体や、ONU・ルーターなどインターネット接続機器を再起動する方法です。本体や接続機器の長時間の使用は、回線速度に悪影響を与えます。

プレステ4の再起動は「ホーム画面」の「電源」アイコンまたは、PSボタンの長押しで表示される「クイックメニュー」の「電源」アイコンから行ってください。

ONUやルーターを再起動するには、電源ボタンをオフにして10分ほど待った後、再びオンにします。電源ボタンが見つからない場合は、コンセントを抜き差しすることで電源のオフと再起動が行えます。

2.有線LANで接続する

無線LANルーターを用いてインターネットを接続している場合、有線接続に切り替えることで速度の向上と接続の安定が期待できます。

プレステ4と無線LANルーターなどのLANポート同士をケーブルでつなげますが、その際は、プレステ4の通信規格「1000BASE-T」に対応する「CAT.(カテゴリ)6」以上のLANケーブルがおすすめです。

有線での接続が難しい場合は、無線LANルーターの買い替えを検討しましょう。購入から5年以上経過している場合や、使用中のルーターが「Wi-Fi5(IEEE802.11ac)」以上に対応していない場合は、買い替えを行うことで速度の向上が実感できるでしょう。

無線LANルーターをなるべくプレステ4と近づけて設置するのが、インターネットの速度を上げるコツです。

3.DNS設定を変更する

DNS設定を変更することで、速度が向上することがあります。プレステ本体での操作方法は以下の通りです。

①プレステ4のホーム画面から「本体設定」へ

②本体設定内の「ネットワーク」を選択

③ネットワーク内から「インターネット接続を設定する」を選択

④LAN設定から「LANケーブルを使う(有線)」「Wi-Fiを使う(無線)」のいずれかを選択

⑤「インターネットの接続を設定」から「カスタム」を選択

⑥「IPアドレス設定」で「自動」を選択

⑦「DHCPホスト名」で「指定しない」を選択

⑧「DNS設定」で「手動」を選択し「DNSサーバー」を入力

⑨プライマリ「1.1.1.1」、セカンダリ「1.0.0.1」に設定

⑩「MTU設定」で「自動」を選択

⑪「プロキシサーバー」で「使わない」を選択

DNSサーバーで入力する「1.1.1.1」と「1.0.0.1」は「Cloudflare社」のものです。プレステ4によって自動設定されているものよりもping値が良好とされているため、FPSのプレイヤーを中心に愛用者が増えています。

設定したら「インターネット接続診断」などで、実際にスピードが改善されたかを確認してみましょう。ただし、DNS設定の変更で改善されるスピードはわずかなもので、変化がなかったり、設定前よりも遅くなったりすることもあります。

スピードの改善が見られなければ、変更した「DNS設定」を「自動」にもどしておきましょう。

4.使用しているPS4の無線規格に合わせたルーターを使う

2016年9月以降に発売されたプレステ4は、無線規格「11ac」が搭載されている無線LANルーターに対応しています。ルーターの規格が「11n」など「11ac」以前のものなら、「11ac」以降の規格が搭載されているものに買い替え換えることにより、インターネット速度の向上が期待できます。

使用している無線LANルーターの無線規格は、メーカー公式ホームページで確認しましょう。「無線LANインターフェース」「準拠規格」にある「IEEE802.」に続く数字とアルファベットをチェックしてください。

最新の「11ax(Wi-Fi6)」まで準拠する無線LANルーターに買い替えれば、パソコンやスマートフォンの高速化も可能になります。

5.PS4のシステムソフトウェアをアップデートする

プレステ4のホーム画面右上の「設定」から「システムソフトウェアアップデート」を行うことで、回線速度が向上する場合があります。

アップデートを行うことで、プレステ4本体を制御しているソフトウェアを最新のものに保つことができます。

回線速度だけでなく、セキュリティやパフォーマンスが向上するだけでなく、新機能が追加されることもあるため、アップデートがないかチェックする習慣をつけておきましょう。また、ルーターなど周辺機器のアップデートもおすすめです。

アップデート中に本体の電源を切ると故障につながることがあるため、注意しながら作業を行いましょう。

6.PS4と他の端末を同時に使用しない

プレステ4をオンラインで楽しんでいるときは、家庭内での同時接続を控えてもらいましょう。プレイ中に同じインターネット回線で動画の視聴やデータのダウンロードを行うと、家庭内の回線が混雑し、速度が落ちてしまいます。

「ダウンロード1Gbps」の回線は、接続している端末それぞれで1Gbpsの速度が出るわけではありません。プレステ4とスマートフォン、パソコンの3台を同時に接続していたら、3台の合計で1Gbpsの速度が出るという計算になります。

同じ現象はLAN配線方式の集合住宅でも起こります。回線が空いている時間帯にプレスレ4を楽しみましょう。

7.インターネット回線を切り替える

プレステ4のオンラインゲームを高速化するうえで効果的な方法は、光回線への切り替えです。

特にポケットWi-Fiなどのモバイル回線を使用中の場合は、速度が遅いうえに通信が不安定になりがちなので、光回線へ切り替えることでオンラインプレイの快適性や安定性は格段にアップするでしょう。

切り替えの際には回線の混雑時にも通信がスムーズな「IPoE接続」を選ぶのがポイントです。契約時には、プロバイダーがサービスを提供していることを確認してください。また、ルーターもIPoE接続に対応できるものを用意しましょう。

インターネットの速度を上げる方法について詳しく見る

インターネット速度を改善してPS4を快適に楽しもう

プレステ4で「ラグ」や「バグ」なしでオンラインゲームを楽しむためには、インターネットの回線速度が大切です。特に、ダウンロードの速度とping値はプレイに大きく影響します。

まずは現状の速度を測り、その結果、十分な速度が出ていないことがわかったら、まずは有線接続に変更するなど無料でできる改善方法を試してみましょう。それでも速度に満足がいかない場合は、ネット回線の切り替えを検討することをおすすめします。

インターネットを光回線へ切り替えることで、オンラインプレイの快適性や安定性は格段に向上するでしょう。

Wi-Fi速度が遅くなる原因11選とすぐできる対処法を紹介

投稿日時:2022/04/25(月) 17:56

Wi-Fiの遅さの原因は、使用している回線やプロバイダーにあるとは限りません。原因の大半は接続機器や端末にあり、簡単に改善できることもあります。ぜひ本記事で紹介する対処法を試してみてください。

「自宅のWi-Fiの速度が遅すぎる」「Wi-Fiが急に遅くなった」とお悩みではありませんか?Wi-Fiが遅くなる原因は、回線やプロバイダーにあるとは限りません。接続機器や端末に原因があるケースも多く、簡単に改善できることもあります。

本記事では、Wi-Fiの速度が遅くなる原因11選とすぐできる対処法を紹介します。手軽に試せる方法から順に紹介していますので、上から順番に試してみてください。それでもインターネット速度が改善しないなら、回線の乗り換えを検討してみましょう。

Wi-Fi速度が遅い原因11選と対処法

Wi-Fiで十分な速度が得られない場合、考えられる原因は以下の11項目です。ご紹介する多くの方法が無料で行えるため、まずはひと通り試してみましょう。

1.ルーターの近くに障害物がある

家具など電波の妨げになるものが無線LANルーターのまわりにあると、Wi-Fiの電波が端末までうまく届きません。コンクリートや金属は特に電波を遮断しやすい性質があり、ルーターが壁際に設置されていると、電波の届く距離が短くなってしまいます。

対処法:無線LANルーターを置く場所を変えてみましょう。家具の上部など障害物がない場所がベストです。

2.他の家電と電波干渉が起きている

電波・電磁波を出している家電のそばに無線LANルーターを置くと、Wi-Fiの電波が干渉され、回線の切断や速度の低下を引き起こすことがあります。電磁波を出す家電とは、電子レンジやテレビ、IH調理機、Bluetooth端末などです。

対処法:電磁波を出す家電から無線LANルーターを離して設置します。また、無線LANルーターは2.5GHzと5GHzの2種類の電波を発信しており、後者の方が他の電波に干渉されにくい性質があります。5GHzを受信するように端末の設定を変更しましょう。

3.回線に接続している端末が多すぎる

無線LANルーターには、同時に接続できる端末の上限が決まっています。据え置き型のものなら10台、モバイル型なら5台程度なら問題はありませんが、上限を超えて接続すると急にインターネットの速度が落ちたように感じます。

対処法:パソコン・スマートフォン・ゲーム機・タブレットなどの同時接続をなるべく減らし、使っていない端末はWi-Fiを切ってしまいましょう。

4.夜間帯など回線が混雑している

週末や夜など特定の時間帯になると、インターネットの速度が遅いと感じることがあるかもしれません。原因はインターネットの回線が混雑していることです。1本の回線を住人でシェアしている(LAN配線)集合住宅では、このような現象が起こりやすくなるでしょう。

対処法:インターネットに接続する時間帯を変えるほか、光回線なら混雑に強い「IPv6(IPoE)」に接続を変える方法があります。プロバイダーに問い合わせ、回線がIPv6に対応しているか確認してみましょう。

5.Wi-Fiルーターと端末の設置場所が遠い

Wi-Fiの電波は、何もない場所なら100m程度は飛ぶとされています。しかし、無線LANルーターと端末の距離が伸びるほど電波は弱くなり、接続が不安定になります。その結果、インターネットの速度が遅いと感じることがあります。

対処法:中継機を購入し、Wi-Fiの電波が届く範囲を広げます。中継機はWi-Fiの電波を受信し、電波を強めて再発信する機能を持っています。中継機は、無線LANルーターと端末を使いたい場所の中間あたりに設置するのがおすすめです。

6.ルーターに不具合がある

無線LANルーターに不具合が発生すると、インターネットの速度が落ちてしまいます。よくある不具合は、端末本体が熱を持ってしまうことです。ルーターは電源を入れっぱなしで使うため、熱を持ちやすいという性質があるのです。

対処法:無線LANルーターの電源ケーブルを抜き差しして再起動してみましょう。熱が原因なら、電源を切り、本体が冷めるまで10分ほど待ちましょう。再起動しても速度の改善が見られないなら、新しいルーターの購入も視野に入れる必要があります。

7.使用しているパソコンや端末に不具合がある

無線LANルーターに接続している他の端末では問題がないのに、特定の端末だけ回線が遅く感じるなら、その端末自体に不具合が出ている可能性があります。

対処法:パソコンやスマートフォンのOSをアップデートして、最新の状態にします。パソコンなら、メモリやハードディスクといったストレージの空き容量を増やすことも速度の改善につながります。

メモリの空き容量を増やすには、Webページの閲覧時にメモリにたまっていく「キャッシュ」を削除します。ストレージの空き容量を増やすには、保存されている写真などを削除します。

8.ファイアウォールの設定

インターネットに接続する端末には、不正なアクセスやウイルスの侵入を防ぐために「ファイアウォール」が設定されています。この「ファイアウォール」が正常なアクセスを妨げてしまうことがあり、回線の切断や遅延の原因になります。

対処法:端末の設定からファイアウォールを一時的に無効にして接続を試みます。試した後は設定を元に戻すのを忘れないようにしてください。この現象はしばしば古い無線LANルーターで起こります。改善されない場合は、新しいものへの買い替えも検討してみましょう。

9.ルーターの接続方式がIPoEではない

インターネットを接続する方法には、従来から存在する「PPPoE方式」と、新たに登場した「IPoE方式」の2種類があります。

従来の「PPPoE方式」による接続では、回線が混雑した際にインターネットの遅さを感じることがあります。混雑時でも影響を受けにくい光回線ならではの接続方法「IPoE方式」に切り替えることで、いつでも快適なインターネット接続が可能になります。

対処法:IPoE方式に対応しているプロバイダーと契約します。対応済みのプロバイダーとすでに契約している場合は、会員専用のページなどからIPoE接続への切り替えを依頼してください。

10.Wi-Fiの通信規格が古い

無線LANルーターの通信規格が古いと、高速でのインターネット接続ができません。通信規格は古い順に「11b」「11g」「11a」「11n」「11ac」「11ax」となっています。使用しているルーターの型番で検索し、「IEEE802.」に続いて表記される通信規格を調べてみましょう。

対処法:「11ac」以上の通信規格の無線LANルーターを選びます。端末も同等以上の規格に対応している必要があります。

11.自宅までの回線やレンタル機器に問題がある

以上の項目をチェックしても異常が見当たらず、それでもWi-Fiの速度が遅いと感じるなら、自宅まで引かれている回線やレンタル機器に問題があると考えましょう。

プロバイダーが発表しているスピードと、現在の回線スピードの差があまりにも大きい場合は、レンタル機器に問題があるかもしれません。

対処法:機器の交換についてプロバイダーに問い合わせてみましょう。プロバイダーが発表しているスピードが出ているのに遅さを感じてしまうなら、回線の乗り換えを検討しましょう。

Wi-Fiが遅いときはルーターや端末の設定・置き場所をチェックしよう

簡単な環境の変更や見直しで、Wi-Fi速度が改善するケースは多いものです。なかでも手軽に行えるのは、無線LANルーターを置く場所を変更することです。少し高い場所に移動するだけで、インターネット回線のスピードが大きく変わります。

今回ご紹介した方法を試しても速度が改善されないなら、回線の乗り換えを検討しましょう。IPoE方式に対応済みの光回線なら、Wi-Fiが遅いと感じることはかなり少なくなるでしょう。

以下のリンクも参考にして、快適なインターネット接続をお楽しみください。

WI-FI速度を上げる方法について詳しく確認する

IPoEとは?PPPoEとの違いや特徴・メリットをわかりやすく解説!

投稿日時:2022/04/25(月) 17:48

IPoEは「次世代型」と呼ばれるインターネットの新しい接続方式のひとつです。従来型のPPPoEよりも大容量の通信が可能で、混雑にも強いのが特徴です。本記事では、IPoEのメリットやPPPoEとの違いについてわかりやすく解説します。

次世代型のインターネット接続方法である「IPoE」は、従来型の「PPPoE」に比べて通信容量や速度が優れています。本記事では、IPoEの導入を検討中の方に向けて、IPoEの特徴やPPPoEとの違い、IPoEを導入するうえでの注意点などをわかりやすく解説します。

IPoEとは?

「IPoE(あいぴーおーいー)」とは「IP over Ethernet」を略したもので、光回線に特化した次世代型の接続方法です。従来型のPPPoE方式よりもインターネットの実効速度が速く、回線の混雑時にも遅延が生じにくいなどのメリットがあります。

IPoEとPPPoEの違い

IPoEは光回線のために開発された接続方式で、PPPoEは従来から存在する接続方式です。IPoE方式では直接プロバイダーのネットワーク(イーサネット)に接続できますが、PPPoE方式の場合はONU(ネットワーク終端装置)が必要になるのが大きな違いです。

ONUとは、自宅などに引き込んだ光回線とパソコンを接続し、光信号とデジタル信号間の変換を行う装置です。ONUはデータを処理する能力に限りがあり、PPPoE方式の障がいとなってきました。また、PPPoE方式の場合は、接続のたびにユーザーIDとパスワードを入力する必要があります。

一方のIPoE方式は、ONUを経由する必要がありません。シンプルな接続方式であることから、「ネイティブ接続方式」とも呼ばれます。また、IPoEとPPPoEでは、接続できるサイトにも違いがあります。こちらについては、「IPoE接続に利用されるIPv6とは?」の章で詳しく説明します。

1.最大10Gbpsの高速通信が可能

従来型のPPPoE接続の場合、通信速度は最大で1Gbpsですが、IPoE接続の場合は最大で10Gbpsの高速通信が可能です。

これらの速度は理論値で、常に10Gbpsの通信速度が保証されるわけではありません。使用している端末や時間帯などの環境によって通信速度は大きく変わります。体感速度もPPPoEの10倍になるわけではありませんが、IPoEのほうがPPPoEより速くなることだけは間違いないでしょう。

2.夜間帯につながりやすい

従来型のPPPoE接続では、夜間などインターネットの利用者が増える時間帯に回線が混雑し、接続速度が低下するという課題がありました。PPPoE接続をIPoE接続に変えることで、混雑する時間帯でもスムーズな接続が期待できます。

PPPoE接続が混雑するのは、ONU(ネットワーク終端装置)を用いているからです。ONUは、情報を処理する能力に限りがあることで停滞が起こり、回線速度が遅く感じます。

一方でIPoE接続の場合は、ONUを使用しないため速度の停滞が起こりにくくなります。処理能力に優れたゲートウェイルーターを経由し、直接インターネットに接続できるため、利用者が多い時間帯であっても通信の遅延を避けることができるのです。

3.設定が簡単

従来のPPPoE接続では接続のたびにユーザー名とパスワードを入力し、認証設定をする必要がありました。一方のIPoE接続は設定がシンプルです。社内LANと同じように直接ネットワークに接続でき、使用している回線で認証を行うため、ユーザー名とパスワードの入力は必要ありません。

また、プロバイダーが用意するルーターやアダプターを利用すれば、装置の準備も不要です。

IPoE接続に利用されるIPv6とは?

IPv6とは「Internet Protocol Version 6」の頭文字を取ったもので、IPoE接続に深く関係があります。ここでは、IPv6についてわかりやすく解説します。

IPv6は新しく登場したIPアドレス

インターネットにつながっているすべての端末には固有の番号が振り当てられており、その番号を「IPアドレス」と呼びます。IPアドレスがあることで、特定の相手に電子メールを送るなどの操作が可能になります。

「IPv6」の「IP」とはIPアドレスのことで、IPの後ろについている「v6」が規格名です。従来型のIPアドレスは「IPv4」という規格が主流でしたが、IPv4で用意できるIPアドレスは約43億個と限られていました。

インターネットの活用が広がり、IPアドレスが枯渇する可能性が出てきたことで、次世代型の規格である「IPv6」が登場しました。IPv6で作ることができるIPアドレスは「1兆の1兆倍以上」といわれています。

IPoE接続に対応できるのはIPv6に対応したサイトのみ

「IPv4」と「IPv6」では、次のように対応できるサイトが異なります。

・PPPoE方式で接続できるのはIPv4に対応したサイトのみ ・IPoE方式で接続できるのはIPv6に対応したサイトのみ

現在IPv6に対応済みのサイトは「Google」「YouTube」「Netflix」「Hulu」「DAZN」などわずかですが、IPoE接続することでIPv4・PPPoEよりも快適にコンテンツを楽しむことができるでしょう。

一方で現在、サイトの大半はIPv4・PPPoEにしか対応していないため、IPoE・IPv6接続では、多くのサイトやサービスが利用できなくなります。そこで用いられるのが「IPv4 over IPv6」という技術です。

IPv4サイトでIPoE接続するにはIPv4 over IPv6を使おう

「IPv4 over IPv6」とは、IPoE接続でIPv4もサポートする技術です。IPv4方式のデータを自動でIPv6に変換して通信することで、本来であればPPPoE方式でしか接続できないIPv4のサイトへのアクセスが可能になります。

光回線専用のIPoE方式で接続することで、最大通信速度の向上や、回線の混雑を避けられるなどのメリットがあります。

IPoE接続で認識しておきたいポイント

IPoE接続を行うには、プロバイダーとの契約やモデムの準備が必要です。また、IPoE接続への切り替えにはデメリットもあります。PPPoEからIPoEへ切り替える前に、以下3つのポイントを確認しておきましょう。

1.IPoE対応の回線・プロバイダー・ルーターが必要

IPoE接続を行うには、IPoE接続に対応した光回線・プロバイダー・ルーターの3つが必要です。

光回線は「IPv4 over IPv6」を使えることが重要ですが、プロバイダーによって「V6プラス」「IPv6 IPoE+IPv4」など呼び名が変わるため、加入や乗り換えの際には注意が必要です。光回線に加入済みでIPoE接続を試したい方は、プロバイダーに問い合わせてみましょう。

2.一部機能で利用不可になるものもある

IPoE接続を行うと、一部の通信プロトコルや通信ポート、固定IPなどが使えなくなることがあります。具体的には次のような現象が起きる可能性があります。

・Webカメラや自宅サーバに外出先からアクセスできない ・IP電話が使えない ・一部のオンラインゲームがプレイできない

従来のPPPoE接続に戻すことで問題は解決しますが、IPoE接続に切り替えることで何らかの障がいが起こるかもしれないという点は頭に入れておきましょう。

3.通信経路のセキュリティ対策が必要

IPoE接続の場合、回線自体にセキュリティがほどこされており、モデムには標準でファイアウォール機能が搭載されています。しかし、外部からのアクセスが容易になるという弱点があります。

パソコンにもファイアウォール機能が使えるセキュリティソフトを導入するなど、通信経路全体にセキュリティ対策を行いましょう。

IPoE方式で通信速度を改善して快適なネット回線を

IPoE接続は大容量通信が可能で、回線の混雑の影響を受けにくいというメリットがあります。しかし、IPoE接続用の「IPv6」に対応したサイトはまだ少ないのが現状です。IPoEへの切り替えを検討している方は、従来型の「IPv4」も使えるように、「IPv4 over IPv6」に対応した回線を選びましょう。

IPoE接続を行うためには、対応した回線・プロバイダー・ルーターが必要です。また、一部の通信プロトコルや通信ポートが使用できなくなる可能性があることも頭に入れておきましょう。

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