光回線の工事ができない理由とインターネットにつなぐ他の方法

2022年11月24日 更新日:2024年02月27日

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目次

光回線工事ができない事例や理由を戸建てと集合住宅に分けて紹介し、それらを回避する方法を解説します。工事を行うことなくインターネットに接続する方法もあわせて紹介します。

光回線工事を申し込んだのに、「工事ができない」といわれることがあります。この記事では、光回線工事ができない代表的な事例と、トラブルを回避する方法について解説しています。

また、工事なしでインターネットに接続する方法も紹介しますので、エリアの問題で光回線が引けない場合は、ぜひ参考にしてください。

光回線の工事ができない理由【前提編】

まずは、光回線の工事ができない理由について、戸建てとマンションに共通するものを見ていきましょう。

光回線の提供エリア外である

総務省によると、2020年時点で、光回線がカバーしているエリアは全国の99.1%だといいます。残り0.9%のエリアに位置してしまうと、光回線工事はできません。また、自宅から中継局が離れている場合も、光回線の開通が難しくなります。

工事を依頼する前に、事業者の公式サイトで、自宅がある場所がサービス提供エリアに入っているかどうか確認するとよいでしょう。

建物が古く光回線に対応できない

住んでいる建物が古いと、光回線の工事ができない場合があります。光回線を引き込むための設備や、インターネットに接続するための設備が建物に整っていないからです。特に、築30年以上の建物になると、光回線工事ができない可能性が高まるといいます。

設備が整わないまま光回線を開通させても、思うような通信速度が得られないでしょう。ある程度の築年数がたった建物の場合、業者による事前の調査時に、工事ができるかどうか確認してもらいましょう。

光回線の工事ができない理由【戸建て住宅】

戸建住宅の場合、光回線がどのようなルートを通って自宅まで延長されるかによって、工事の可否が決まります。また、大きな道路や河川、よその土地などをまたぐ場合は、問題が発生しやすくなることを覚えておきましょう。

自宅の近くに電柱がない

光回線は主に電柱を使って張り巡らされていますが、自宅のそばに電柱がなければ、光回線を引き込めません。空中を伝う距離が長くなりすぎて、光回線の強度が持たない可能性があるからです。

電線を地下に埋設させているエリアでは、光回線を通すパイプが家までつながっていないという理由で、光回線の工事が難しいこともあります。

電柱の使用許可が下りない

電柱から自宅へ光回線を延長するのに国道や川をまたぐ場合、管轄する役所から許可が出ないケースがあります。

また、光回線の延長に使う電柱の使用許可が下りなかったり、使用許可が下りるまでに時間がかかったりして、工事が予定より遅れてしまうことも考えられます。

他の人の土地を通る許可が下りない

光回線を引き込むのに、よその土地の空中を経由する場合や、経由する電柱が他人の土地に立っている場合、土地の所有者の許可が必要です。許可が下りない場合は、光回線の工事ができません。

自宅の屋根の上を光回線が通ったり、庭を光回線が横切ることで景観を損なったりといったケースを想像してみてください。許可したくない気持ちが少しは理解できるはずです。

これらの場合、許可を取るのは光回線の事業者の役割ですが、場合によってはご近所のことだけに、引き込む側もお願いに行ってもよいかもしれません。普段からのご近所付き合いが問われるケースです。

光回線の工事ができない理由【マンション】

ここでは、マンションで光回線の工事ができない理由を見ていきましょう。

回線のつなぎ口が埋められている

室内のリフォームなどが原因で、光回線を室内まで引き込むための「つなぎ口」が埋められていると、工事が難しくなります。通常は電話線が通る配管を使って光回線を引き込みますが、その出口が埋まってしまっているのです。

エアコンダクトや換気扇、壁に穴をあけるなど他の方法で引き込むしかなくなり、大家さんなどの許可が必要になります。

マンション全体でインターネット契約が限定されている

マンションの共用部分まで特定の接続業者の光回線が来ていると、他の引き込み工事ができなくなります。マンション全体で、特定の接続業者しか利用できないケースです。

他の事業者の回線を引き込みたい場合は、希望する他の住人を集めるか、自室だけ戸建てプランを利用することになります。いずれにしても、大家さんや管理会社との交渉が必要になるでしょう。

大家さん、管理会社の許可を得られない

大家さんや管理会社の許可が必要なケースで、許可が得られないと工事を進めることができません。勝手に工事をすると、あとでトラブルの原因になります。

大家さんは壁に穴をあけるなど、建物に手を加えることを嫌います。退去時には原状回復することや、他の住人に迷惑がかからないことを説明して説得するしかありません。

高層階

高層階まで光回線を延長できない場合や、建物に大きく手を加えなければならない場合は、構造上の理由で工事ができない可能性も考えられます。

また引き込み自体は可能なものの大規模な工事が必要になるのであれば、その分費用が掛かってしまい、不可能と判断されるケースもあるでしょう。可否の判断については工事のタイミングで行われることもあるため、気になる方は事前に業者に確認しておくとスムーズです。

配管の老朽化や破損

マンションの光回線引き込みには、主に電話線に用いられる既存の配管を用います。しかし、古いマンションでよくあるのが、配管の老朽化や破損です。その場合は、光回線を通すことができません。

配管を新しくするには費用がかかり、工期も長くなってしまいます。そうなると、光回線を開通できないと判断され、工事を断られてしまうでしょう。

光回線工事が当日できない理由について詳しく確認する

光回線工事ができないケースでもインターネットをつなげる方法

回線工事ができなければ、他の方法を検討する必要があります。また、エリアの問題で光回線を使用できないケースもあるでしょう。ここでは、工事なしでインターネットを利用する方法を紹介します。光回線の開通待ちをしている間にも活用できます。

置き型Wi-Fiを利用

ホームルーターとも呼ばれる置き型Wi-Fiは、コンセントに差し込むだけでWi-Fiを利用でき、工事は必要ありません。

回線速度も、平均の目安で上り9.0Mbps、下り41.0Mbpsと比較的速いことや、容量無制限で使えること、同時に接続できる端末の台数が多いことがメリットですが、コンセントがない外出先では使用できません。

携帯型のモバイルルーターを利用

ポケット型Wi-Fiとも呼ばれるモバイルルーターも、工事不要でWi-Fi環境が整います。持ち運ぶこともできるため、外出先でインターネットに接続する機会の多い方におすすめです。月々の利用料が安いメリットもあります。

デメリットは、回線速度が平均の目安で上り8.0Mbps、下り30.0Mbpsと、置き型Wi-Fiを下回ることです。

スマホのテザリング機能を使う

テザリングとは、スマホを経由して複数の端末をインターネットに接続することです。屋外での利用もでき、4G回線を利用してもモバイルルーターより速い通信速度が実現します。

しかし、テザリングは、あくまでも一時的な対処法です。通信容量の上限を超えると、速度が落ちるだけでなく、追加料金がかかることもあるので注意しましょう。

ケーブルテレビ(CATV)を利用

回線が来ていないような地域でも、CATVが利用できるかもしれません。CATVを用いたインターネットの接続速度は、平均で上り10.6Mbps、下り78.4Mbpsです。たいていのインターネット利用なら、不満を感じることはないでしょう。

インターネットの用途にもよりますが、光回線にこだわらず、CATVでの接続に切り替えるのもよいかもしれません。

光回線工事ができない理由を知って自宅と照らし合わせてみよう

光回線工事を断られるケースのなかに、思い当たるものはあったでしょうか。

大家さんや管理会社の許可取りがハードルになっている場合は、退去時に原状回復を行うことなどをしっかりと説明すれば、許可をもらうこともできるかもしれません。

光回線の利用が難しい場合は、置き型Wi-Fiやモバイルルーター、ケーブルテレビ(CATV)網の利用を検討もおすすめです。

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